京華軸・書院軸とは 京華軸 製品表へ みなせトップページへ


 
2005年10月29日、「京華軸」と「書院軸」についてご質問をいただきました。
 
これらについて、今までいろいろな場面で聞き及んでいたこと、知り得たことだけでお答えするにはあまりにも知識が少ないのですが、知り合いの大ベテラン表具師さんにもお尋ねし、ご指導をいただきそれらを簡単に纏めました以下を取り敢えずご案内いたしました。 間違い等ありましたらご教示下さいますようお願いします。
  
ご質問メール
はじめて御社のホームページを拝見させていただきました**と申します。
じつは、書道用品などについて調べていたのですが、ふと、疑問が生まれたので質問させて下さい。
「京華軸」の「京華」とはどんな意味があるのでしょうか?
また、由来なども教えていただけると嬉しいです。
もう一点、書院軸という色紙を飾る為の物を見た事があるのですが、それもなぜ「書院」なんでしょうか?
逸脱した質問かもしれませんが、どうぞ宜しくお願い致します。
返信メール + 捕捉
「京華軸」の「京華」とはどんな意味があるのでしょうか?
詳しく調べたものではなく、長年にわたる表具師さんとの雑談の折々に聞き及んだ内容から以下の意味合い・流れであろうと感じていたことを記します。

仏教に関連し(特に法華経だったかもしれません)その教義を載せた巻子、帖などを「経華」と呼ぶようです。この音「キョウカ」から「京華」の字を当てたのが「京華軸」始まりのようです。
 ※ 書・画を書き入れれば即ち「軸」が完成する。
   その目的のため「軸の本紙を無地のまま仕立てた軸」です。

現在、弊社が扱います京華軸には、京華軸簡易版と言える「京華軸」(⇒京華軸と同様に既に軸として完成したもの、本紙は白紙、そこへ自由に作品などを書く=の廉価版を指します)と、本格的な軸仕立を施した「京華軸」に大別されます。何時の頃から下請け地中国で生産が始まったのかは不詳ですが京華軸」の多くは「中国」で為されている様子です。
廉価版「京華軸」も生産の中心が中国へ移り、本来言う京華軸と同等レベルに迫る「仮京華軸」も出来ています。
また、由来なども教えていただけると嬉しいです。
以上のようなことです。「キョウカ」の基の字「経華」は宗教に詳しい方にお尋ね下さい。  
もう一点、書院軸という色紙を飾る為の物を見た事があるのですが、それもなぜ「書院」なんでしょうか?
京華と同じ流れの知識ですが以下のことと聞いています。
寺院・仏閣の床に掛ける軸、これが書院軸、その「床」の大きさに合わせ一幅掛けから六幅掛けなども為されるようです。
また書院軸の大きさは様々で「本床」ではない「蹴込み床、踏み込み床、釣床、織部床」などの「簡易床」ではその大きさに合わせた掛け軸がつくられ、それが進んで近代では「書院軸」と言えば小型の軸が多く見受けられるようです。
最近は更に小さい軸がつくられ茶室にでも掛けられそうな寸法のものまで作られているとのことです。
「書院軸という色紙を飾る為の物」とのご質問の軸などはこれの延長線にあるものと考えられます


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