具引とは? 

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具引」とは、
胡粉(出典: NIHON KOGEIKA  伝統工芸をささえる人々)と膠を練り混ぜその練り混ぜたものを対象とする紙などに塗布していく作業を指し、塗布してできた紙を「具引紙」と言います。
一気に濃度の高いものを塗らず、何度も何度も重ね塗りを繰り返して具の層の厚さを加えていきます。

塗る作業に、様々な工夫を加えることで具引紙の世界は無限の広がりを持ちます。
簡単な例として、塗布する時、胡粉に色をつけて塗るときれいな色具引が出来上がります。

胡粉(出典: NIHON KOGEIKA  伝統工芸をささえる人々)は貝殻を磨り潰して粉末状にしたもので、粉末状にするのに効率がよい厚みのある牡蠣や蛤などが珍重され、他の貝殻も多用されます。貝殻は色々な動物の骨と同じくカルシュウムです。


本来の胡粉の代わりに塗布作業が楽な酸化チタンを使用する場合が増えています。
酸化チタンを使用した具引紙は本物の胡粉を使用し加工した具引紙と比べると墨色が白っぽく感じられることが多く、特殊な効果を期待する時以外は「墨色が佳く出ない=撥墨がうまくいかない」「墨色が劣る」・・・、と批評されます。
墨の撥墨を基本とする芸術、書道や水墨画に使用するには難がありますが加工のし易さ、紙としての仕上がりの美しさなどから多く使用されています。
 



■ 酸化チタンの一般特性 ■
 
酸化チタン(化学式TiO2)には他の白色顔料に較べて次のような特徴があります。
資料  チタン工業株式会社様HP
(1)化学的に極めて安定で薬品に侵され難い。 極めて用途が広い。
(2)熱に対して安定である。
(3)反射率が極めて高い。 極めて白色度が高く、白色
顔料中最高の着色力と大きな
隠ぺい力を持つ。
(4)屈折率が白色顔料中最高である。
(5)粒度分布が理想的に調整されている。

そのため、各種塗料、印刷インキ、プラスチック、製紙、化学繊維、ゴム、チタン
コンデンサー、絵具、クレヨン、陶磁器、電子材料など、あらゆる用途に用いられ
ています。酸化チタンには、アナターゼ(Anatase)形、ルチル(Rutile)形および
ブルーカイト(Brookite)形の3つの結晶形態がありますが、工業的にはアナターゼ
形とルチル形が製造されています。結晶構造の差により、ルチル形の方がアナター
ゼ形よりも若干密度が高く、屈折率が大きく、紫外部付近の光の吸収が大きいため
にやや黄味を帯びた白さである、などの特徴があります。
  

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