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ドーサ引/ドーサ液・土砂引き/土砂引 とは? 料紙トップヘ みなせトップへ
書作品や日本画などを描く時、作家の好みやその時々の作風により紙・布などのにじみを無くしたい場合があります。
紙・布などの「にじみ=滲み」を止める方法は色々ありますが、一番多く利用されるのが「ドーサ(土砂)引」です。
  ※ドーサ引(土砂引) ⇒ 「焼明礬と膠とを混合した液」を紙・布などの対象物に塗布する【作業】を指します。

経験を積めば、膠や焼明礬の濃度を調節することでにじみを止める度合いをかなり自由に設定できます。
焼明礬を入れれば簡単に、そして完全に「滲み」を止められるのです。が、焼き明礬を入れることで≪撥墨≫の問題が生じます。
撥墨を重視する用途、特に書道界では紙の滲み止めに焼明礬を使用せず「膠」だけでにじみを止めるのが主流と言ってもよい程「焼き明礬」を利用しません。いにしえより「百彩を持つ」とも称せられる墨色の美しい変化と巾の広がりを重視する書道人は、明礬を入れることによる「撥墨の巾の狭まり」を避けるため「膠」だけでにじみの程度を調整します。
焼明礬を使いませんので本来の「ドーサ引(土砂引)」ではありませんが、この場合も「ドーサ引(土砂引)」と呼ぶのが普通です。
ドーサ引(土砂引)の意味が更に拡大し使用素材・手段を問わず紙・布などの滲みを止める作業全般を指す場合も増えてきています。
材料 @膠 (膠は「三千本膠」「板膠」「粉末膠」など何でも構いません)。
A焼明礬  
方法 必要なドーサ(土砂)液の量に準じた陶器の容れもの(後述の通り膠の飽和液を作りますので実際に使用する濃度のドーサ液量よりず〜っと少ない量でOKです)に水を入れ、ここに適量の膠を加えて湯煎します。
三千本膠=棒膠=や板膠なら手で折ったり千切ってもよし、かなり堅いのでペンチなどを利用してもよし、適量を切り取ります。粉末膠ならそのまま適量を陶製容器に入れます。
この時、容器を直火にかけると湯温が上がり過ぎ膠が効きにくくなります(=滲み止めの力が薄れます=)ので、必ず湯煎にし、湯温は出来る限り摂氏70度以下で膠を溶くようにしてください。

これ以上湯煎してももう膠が溶けなくなった液、限界まで溶けた濃度の溶液が飽和液です。
飽和液の中に残るまだ溶けていない膠、これはそれ以上湯煎しても溶けませんので取り出します。
使用する膠により飽和液の滲み止め効果に差が生じますが同程度の膠を使用すれば一定の効果を持つ膠液が出来ます。これを適時薄め、暖かいうちに「焼明礬」を溶かし込みます。溶かした膠の10分の一程度の量で効果があるはずです。
飽和液を**倍に薄めて塗布したときどういう使い勝手になるかを記憶(記録)していけば各作品に応じたドーサ液の製造が楽に出来るようになります。
(飽和液は、1000分の一、500分の一などかなり薄めても「にじみ止め」の効果が得られます。30分の一が自分には合うとか、イヤ200分の一に薄めたものがこの紙には正解だったとか、にじみを止める好みの程度に応じ薄めてください。)
この液が冷えてから、刷毛などを用いて紙・布など目的のものに塗布していきます。

乾けば完成です。

ドーサを引いた対象物に水分を与え自分の好みに合うように仕上がっているか確かめてください。好みに合わないときは濃度を調整して再度挑戦してみてください。

墨色の変化などが思わしくないときは、前述のこと、「焼明礬」を入れないで試してください。

残ったドーサ液は、腐敗しやすい膠が主成分なので冷蔵庫で保管してください。季節によりますが冷蔵庫で保管しても一週間程度が使用限度です。
   
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